こんにちは!
前回まで、日本政策金融公庫・信用保証協会を利用した借入についてお話しました。
政策金融公庫[4話のリンク]
信用保証協会[5話のリンク]
どちらも、国の経済産業省所管の中小企業支援施策の1つであり、創業支援施策です。
では、それ以外にはどのような借入方法があるのでしょうか?
主に以下の4つが考えられます。
①国以外の自治体からの支援施策を活用する
②民間の金融機関
③知人・親族から調達
④第三者からの調達
【国以外の自治体の支援施策とは?】
これまでは、いわゆる経済産業省所管の中小企業支援施策としての融資を案内してきましたが、農業や学校・医療等その他の省庁または、都道府県・市町村等関係する機関が支援策として融資支援施策をもっていることがあります。
今回はその1つである、東京都の『女性若者シニア創業サポート事業』についてご説明します。
この施策は、都内の金融機関(信用金庫・信用組合)と東京都が指定する創業アドバイザーが連携してサポートし、東京都がその資金を支援するものです。
そして、中小企業が金融機関に対し返済を行えなかった場合、東京都がその負担を一部行う制度です。
この制度は、借入金利が1%と低利で固定されており融資の前後にアドバイザーのサポートがついている点が、他制度と違った特徴となっています。
ある意味、アドバイザーのサポート費用の助成金がついている制度であり、メリットは大きいものの、他融資制度に比べてどちらかというと審査基準が厳しくなっている傾向があります。
【民間の金融機関】
民間の金融機関は創業時のリスクの高さから、基本的には保証協会等の保証を付けた形でないと融資は行いません。
ただし、個人として一定以上の資産を持っていたり、親族が事業をしていて信用度が高かったりする場合には、特別に保証なしで借りられる場合があります。
この、保証協会を使わない融資のことを「プロパー融資」と呼んでいます。
【知人・親族からの借入】
意外と盲点なのが、知人・親族からの借入です。
特に親族からの借入については、業況が悪い場合には返済不要なことも多いため、いわゆる贈与として処理され、自己資金として考えられることもあります。
親族に頼るということはある意味恥ずかしく思える方もいらっしゃいますが、親族を説得させる覚悟があったということも含めて、マイナスになることは何もありません。もし可能であるなら是非トライして頂く価値があると思います。
【第三者からの調達】
これ以外の手法で代表的なものはクラウドファンディングです。
一種の予約販売のようなものなので、社会性が強い事業の場合や交友関係が広い場合等、状況に応じて、開業前に売上と顧客を確保できる良い手法でもあります。
またこれ以外にも、一定程度実績がある法人の場合には、社債のような仕組みを使うこともできます。
いかがだったでしょうか。
前回までの全国的にある2つの実績豊富な制度(日本政策金融公庫・信用保証協会)に比べると、利用者数が少ないものになりますが必要に応じて利用をご検討ください。