業種:書籍販売店(古書店)
内容:ECサイトの導入
年度:2020年
支援に至った経緯
都内某所にある創業約150年の老舗古書店からの依頼でした。
2020年当時、新型コロナの蔓延により、店舗への来店が急激に減っていました。
売上回復のため、書籍販売事業にインターネット決済を導入したいというご相談でした。
事業者様が抱えていた課題
それまでは大学教授や学者、コレクターなど、リピーターを中心に専門性の高い書籍が多く売れており、比較的安定した売上を保っていました。
書籍の紹介、情報のみのHPはありましたが、購入は直接店舗に出向く必要があり、コロナの影響を大きく受けていました。
ご提案した支援内容
IT導入補助金を使ってECサイトを導入し、インターネット決済ができるようにすることをご提案。既存顧客には店舗訪問をせずに購入ができることを伝え、売上回復を試み、書店を知らなかった新規顧客へのアプローチで、さらなる売り上げ増を見込める。また、自動翻訳機能を導入し、日本の古書に関心のある海外のお客さまもサイト訪問、購入ができるようにしました。
ECサイト導入後の状況
今回の事例の事業主様は、ECサイトの導入により、1年後の売上が2.1倍、粗利も1.5倍となり、補助金申請時の計画以上の伸びを示しました。古書店の経営をこれまでの軌道に戻すことができ、事業主様はたいへん満足されていました。
補助額と実際の負担額
ECサイト導入費用合計(※1) | 400万円 |
補助額(3/4補助) | 300万円 |
お客様負担額 | 140万円(※2) |
※2:負担額には、費用合計額の消費税分が含まれます
上記は今回の事例の見積り額(概算)です(2020年度コロナ特別枠)
2020年度は補助率が 3/4 と高く、とても優遇されていました。
2020年度の採択率は、およそ42%と言われていたので決して高くはありませんでした。さらにECサイトの採択率は低かった(30%程度)と言われていましたが、実績が十分にあること、しっかりとした経営計画を立てていることを鑑みて採択されたのではないかと思われます。
2022年度も、補助率は多少下がったものの、デジタル化枠は採択率が非常に高く、今からでも申請するメリットは十分あると思います。
デジタル化枠の補助額の計算は複雑ですので、下記の「補助金シュミレーター」を活用して計算してみてください。
下記に、2022年度のIT導入補助金で、ECサイト導入を200万円で申請した場合(保守2年分含む)の例を示しました。
計算結果をもとにした補助金額、実質負担額は下記の通りになります。
ECサイト導入費用合計(※1) | 200万円 |
補助額(3/4補助) | 138.8万円 |
お客様負担額 | 81.2万円(※2) |
※2:負担額には、費用合計額の消費税分が含まれます
補足)過去の採択率と採択のポイント
下記は、昨年度までのIT導入補助金の採択率です。
年度別の採択率にはバラつきはありますが、特別枠の採択率が高い傾向があります。
現時点で2022年度特別枠のデジタル化枠については、採択率が80%を超えており、過去にない高い数値を示しています。
(➤2022年度のこれまでの採択者数)
採択のポイント
IT導入補助金の採択のポイントはいくつかありますが、下記のことに注意して皆様も補助金を活用してください。
- 事業内容が明確であること(実績、計画性)
- ITツール(ソフト)を導入する理由が明確であること
- 上記を踏まえて金額に妥当性があること
- 生産性向上計画数値、従業員への給与支給計画数値が妥当であること(※3)
※3:2022年度は通常枠B類型のみ必須項目
現在出ているスケジュールでは、デジタル化枠の申請締切は8月8日が最後となっています。
予算に達している場合は終了しますが、追加の申請締切が発表されるかもしれませんので今後の情報にご注意ください。
その他、IT導入補助金の情報は弊社HPをご覧いただくか、下記までお問い合わせください。
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